【登録講習機関】の「監査」について (第2回)

登録講習機関の監査について

登録講習機関は毎年「監査」を受けなければいけません。
ここでは、監査の概要について「登録講習機関等監査実施要領」を見ながら確認していきましょう。

監査の種類

計画的監査及び随時監査について、それぞれ次のとおり定める。

(1)計画的監査
計画的監査は、あらかじめ、年度ごとの監査計画を定め、被監査者に対し当該計画を通知したうえで、登録講習機関等の所在地及び事務所を対象に、3-2に定める頻度で実施する。
(2)随時監査
随時監査は、
事故若しくは重大インシデントが発生した場合
品質管理上の不具合事象等が発生した場合
計画的監査において是正措置報告を求めた場合等であって、
航空局又は管理者が必要と認めたときは、
登録講習機関等の学科講習施設、実地講習施設、無人航空機、組織人員、実施作業等の実態を継続的に把握するため、
計画的監査とは別に登録講習機関等の所在地及び事務所を対象に実施する。
なお、管理者が随時監査を行おうとする場合には、航空局にその旨の申出を行い、確認を受けた上で実施するものとする。
また、登録講習機関等の日常業務の実態を把握する必要がある場合等であって航空局又は管理者が抜き打ちで監査を実施する必要があると認めるときは、被監査者に対し、あらかじめ通知を行わず、随時監査を実施するものとする。

計画的監査の実施基準

(1)計画的監査の実施頻度は、登録講習機関等の事業年度ごとに設定する。

(2)(1)の規定にかかわらず、新規の登録講習機関等にあっては講習事務開始から1年間、必要に応じて、実施頻度を増やし重点的に監査を実施する。

(3)監査の実施方法として、実地での監査(以下「実地監査」という。)又はオンラインでの対面監査(以下「オンライン監査」という。)によるものとする。
なお、登録講習機関等の有効期間内において、少なくとも一回は実地監査を実施すること。
ただし、実地監査においても、学科講習実地講習及び修了審査において用いる実習空域に係る確認は、動画等(実習空域の確認にあっては、登録講習機関等が撮影した動画等に限る。)によることができる。

(4)ISO9001又はこれと同等のISO認証を取得、維持している場合には、事務所等の区分が本部の場合に限り、認証書等の必要書類を監査実施団体に提出し、監査実施団体が提出書類を確認する書類監査とすることができる。

(5) 監査の実施に当たたっては、以下に示す方針に従ってサンプリング監査によることができるものとする。
ただし、受講者の不在、又は講習頻度が極端に少ないなどの事情がある場合であって、航空局無人航空機安全課長が認めたときは、別の方法によることができる。

(サンプリング監査の方針)
終了審査(基本)に対して
① 登録講習機関が講習事務を行う無人航空機の種類及び技能証明の資格の区分ごとの修了審査のうち、
限定変更がなされていない能力(以下「基本」という。)に係る修了審査について、それぞれ少なくとも1回は監査を実施するものとする。
なお、監査の対象は、修了審査の開始から終了までとする。

終了審査(限定解除)に対して
② 飛行方法についての限定変更、無人航空機の種類についての限定変更の講習を行う登録講習機関については、①に加えて、登録講習機関が講習事務を行う無人航空機の種類ごとに、実施する限定変更の中で監査実施団体が指定した1種類以上について、当該修了審査に対する監査を実施するものとする。なお、監査の対象は、修了審査の開始から終了までを監査対象とする。

学科試験の1科目に対して
③ 登録講習機関が講習事務を行う技能証明の資格の区分ごとの学科講習について、監査実施団体が指定する、それぞれ少なくとも1科目の履修科目について監査を実施するものとする。

実地試験の1科目に対して
④ 登録講習機関等が講習事務を行う無人航空機の種類及び技能証明の資格の区分ごとの実地講習について、監査実施団体が指定する、それぞれ少なくとも1科目の履修科目について監査を実施するものとする。

記録の書面監査
⑤ 入学、学科講習、実地講習、修了審査等に係る記録の書面監査において、前回の計画的監査以降、25名以上の受講者があった場合には、監査実施団体が任意に抽出する少なくとも25名の受講者の記録を確認することとする。
それ以外の場合には、前回の計画的監査以降の全受講者の記録を確認することとする。

事務所のオンライン監査
(6)事務所の監査をオンライン監査で実施する場合、監査チェックリストにおいて目視による直接確認が必要となる項目については、登録講習機関等は、3-2-1(6)に示すサンプリング監査対象となる修了審査、学科講習及び実地講習それぞれについて実施した様子を撮影した動画等に保存し、監査実施団体に提出するものとする。
修了審査については、開始から終了までを撮影対象とし、修了審査においては無人航空機全体が開始から終了まで映っており、コースのレイアウトについても把握できるように撮影するものとする。
学科講習及び実地講習については監査対象となる講習において少なくとも1科目の履修科目の撮影を行うものとする。
ただし、学科講習をオンライン講習で行うなど、動画撮影が困難又は不要であると航空局無人航空機安全課長が認めた場合は、この限りではない。
学科講習及び実地講習については監査実施団体から指定された履修科目の開始から終了までを撮影対象とする。

事務所の実地監査
(7)事務所の実地監査は、学科講習、実地講習及び修了審査が行われる日程に合わせて現地に赴き監査を行うこととする。同日での監査が難しい場合には、複数日程を組んだ上で監査を実施するものとする。

随時監査の実施基準

(1)随時監査は、登録講習機関等の体制及び講習事務の実施状況並びに監査の結果を考慮し、監査対象とする事務所及び実施頻度を決定する。

(2)随時監査においては、原則として、計画的監査における第5章、第6章及び第7章について準用するものとする。
ただし、第4章の監査項目については、航空局又は管理者が必要と判断した項目のみを対象にすることができるものとする。


ここまで、監査要領の中から抜粋して監査の概要について確認してみました。
個人の判断に基づいていますので、判断に際しては、公式ページから最新の監査要領を入手し、ご自身で行うようお願いします。
次回は、「監査の実施手順」について見ていきたいと思います。

リリーCEO

「あさぬま行政書士事務所」はドローンの許認可申請代行をお受けします。いつでもご相談ください。

📞 090-5825-1789

平日9:00 〜 17:00
(土日祝日も事前予約で対応)